東邦銀行 公設市場に隣接する店舗で規格外の野菜や果物販売

福島市に本店がある東邦銀行は、市の公設市場に隣接する店舗で規格外の野菜や果物などを販売する取り組みを5日から始め、銀行を訪れた人が珍しそうに買い求めていました。

この取り組みは、東邦銀行と市の公設地方卸売市場で取り引きを行う卸売り業者2社が連携して始めたもので、初日の5日は市場に隣接する店舗の窓口のそばに売り場を設け、野菜や果物などおよそ30点が並べられました。

販売する商品は傷がついているなどとして小売店から卸売業者に返品されたもので、味に影響はないものの、廃棄されるケースも多くあったということで、こうした事情を業者の関係者から聞いた銀行の職員らが発案して実施したということです。

預金の手続きなどで銀行を訪れた人たちは珍しそうに売り場をのぞき込んで、りんごや白菜などを買い求め、「驚きましたが、また買う機会があるといいと思います」と話していました。

販売は卸売業者が行い、銀行はスペースを無償で貸し出す方法で週に1回程度開く予定で、東邦銀行によりますと、金融機関の店舗の一部を無償で貸し出す取り組みは全国でも珍しいということです。

発案者の1人で東邦銀行北福島支店の國分未佳里さんは「この取り組みをきっかけに、食品ロスの削減につながればうれしいです」と話していました。