クマの目撃情報が相次ぎ 内堀知事「これまでの常識変えて」

浜通りを含む県内各地でツキノワグマの目撃情報が相次いでいることについて、内堀知事は4日の会見で、「これまでの常識を変えていかなければならない」などと警戒感を示しました。
県は今月末まで、県内各地にクマの「出没警報」と「出没特別注意報」を出して注意を呼びかけています。

福島県によりますと、県内のツキノワグマの目撃情報は、ことし4月から先月末までで663件と、昨年度の同じ時期と比べて1.7倍ほどに増え、クマによる人身被害は14件と、統計を取り始めた平成10年度以降で最も多くなっています。

また相馬市や双葉町、いわき市など、これまでクマがいないとされてきた浜通りでも目撃情報が相次いでいます。

このため、県は今月末まで、会津にはクマの「出没警報」を、中通りと浜通りには「出没特別注意報」を出して、より一層の注意を呼びかけています。

4日の記者会見で、内堀知事は「これまでの常識を変えていかなければならない。県内のどこでも遭遇の可能性がある」と述べ、強い警戒感を示したうえで、「12月となって本来はクマが冬眠する時期だが、依然として目撃情報も多く、クマ鈴を身につけることや、クマのエサになるものを屋外に放置しないなど最大限の注意をしてほしい」と呼びかけました。