元園長が園児を虐待 県社会福祉審議会が再発防止策をまとめる

3年前、二本松市の保育所で元園長が園児を虐待していた問題を受け、県社会福祉審議会が再発防止策をまとめ、30日、県に提出しました。

この問題は、3年前、二本松市の認可保育所の元園長が園児に対し髪の毛をつかんだり背中を蹴ったりするなど虐待していたもので、県社会福祉審議会は、再発防止策を検討するための調査などを行っていました。

このほど調査結果と再発防止策がまとまり30日県庁で、社会福祉審議会が県子ども未来局に提出しました。

この中で審議会は、二本松市には認可保育所に認可される前から虐待の相談があったのに県に共有されていなかったことや、行政による調査では加害者である元園長だけに聴き取りを行っていたため虐待の事実確認に時間がかかったことなど、行政側の情報共有のあり方や対応にも問題があったと指摘しています。

その上で、再発防止策として、保育施設の職員の研修などを行うほか、問題が起きた場合の情報の提供先を一元化して関係機関が速やかに共有できるようにするよう求めています。

県社会福祉審議会の鎌田真理子委員長は、「虐待はさまざまな場面で防ぐことができるはずで、それぞれの抑止のシステムが十分に機能するように確認していかなければならない」と話していました。