郡山市 伝統野菜「阿久津曲がりねぎ」収穫最盛期

郡山市で明治時代から地元に伝わる伝統野菜「阿久津曲がりねぎ」の収穫が、最盛期を迎えています。

「阿久津曲がりねぎ」は郡山市東部の阿久津地区に明治時代から伝わる伝統野菜で、地元の農家が保存会をつくり、今は14人が栽培しています。

このうち、会長の橋本昌幸さんは、およそ50アールの畑で作付けしていて、今、収穫の最盛期を迎えています。

阿久津曲がりねぎは、土の中で育つ白い部分を長くするために、夏場にいったん掘り起こして斜めに植え替える「やとい」という作業を行うため曲がって育つということで、明治時代から同じ方法で栽培されていることから、国が地域ブランドとして保護する「地理的表示保護制度」に登録されています。

橋本さんは、斜めに植えてあるねぎを曲がっている方向に引き起こし、手際よく収穫していました。

ことしは、猛暑と雨不足の影響で例年よりやや細くなっているということですが、柔らかい食感に仕上がり、ここ最近の冷え込みで甘味も増しているということです。

橋本さんは「『やとい』の作業が大変ですが、伝統を守っていきたいです。阿久津曲がりねぎのうまみと柔らかさを食べて感じてほしい」と話していました。

収穫作業は来年の2月下旬まで続き、県内のスーパーや直売所に出荷されます。