路線バスの一部廃止 いわき市長“代替交通を検討”

いわき市を中心にバスを運行する新常磐交通が、来年4月からいわき市内を走る路線バスの一部の廃止などを発表したことを受けて、内田広之市長はタクシー会社との連携やNPOによるボランティア輸送など代替え交通を検討していく考えを明らかにしました。

いわき市に本社がある新常磐交通は、深刻な人手不足などを背景に来年4月の大幅なダイヤ改正で、
▽いわき市内の山間部などを走る15路線と
▽市内で運行する133系統のうち64系統を廃止し、
平日と土日祝をあわせて187便を減便することを明らかにしています。

これを受けて、いわき市の内田市長は21日、市役所で会見を開き、廃止や減便の影響が見込まれる中山間地域や都市部の一部で再来年度(令和7年度)にかけ代替の交通手段を検討する考えを明らかにしました。

具体的には、タクシー会社による定額タクシーやデマンド交通のほか、NPO法人などによるボランティア輸送や、通学用のバスの運行などを検討するということです。

また、政府が検討を進めている、一般のドライバーが自家用車を使って有料で人を運ぶ「ライドシェア」についても、実施に向けた議論を注視していくことにしています。

内田市長は、「現実をしっかり受け止め知恵を絞りながらスピード感を持って進めていきたい」と話していました。