「伝える災害の記憶」展 福島県立博物館 会津若松市

関東大震災から100年のことし、全国で起きた大きな災害の記録などを伝える企画展が会津若松市の県立博物館で開かれています。

「伝える災害の記憶」と名付けられた企画展は、会津若松市の県立博物館が企画したもので、18世紀から現在にかけての地震や津波、火災などの記録や教訓を伝えるおよそ170件の資料を展示しています。

このうち「明治丙申三陸大海嘯之実況」は、明治29年に三陸沿岸を襲った巨大津波を伝える錦絵で、地震の小さな揺れが続いた30分ほどあとに、人々が不意の津波に巻き込まれる様子を描いています。

また、ことしで100年となった関東大震災を伝える24枚のはがきは、地震のあとに起きた火事や焼け野原になった風景、それに、がれきの片付けに追われる人々の様子などを写した白黒写真が使われています。

このほか、東日本大震災の関連では、原発事故のあと住民が避難し、牛舎に残された牛が、飢えに苦しんでかじって細くなった柱のレプリカも展示されています。
県立博物館の筑波匡介主任学芸員は「災害が頻発する時代なので、展示を見てもらい備えについて考えるきっかけにしてほしい」と話していました。

この企画展は、月曜日の休館日を除いて来月17日まで開かれています。