復興について考える「ホープツーリズム」上半期は過去最多

復興について考えてもらう福島県独自の旅行企画「ホープツーリズム」の参加団体の件数が、今年度は9月までで170件に上り、上半期としては過去最多となりました。

「ホープツーリズム」は、東日本大震災と東京電力福島第一原発の事故による被災地へ実際に足を運んでもらい、現状を見てもらうことで復興の後押しにつなげようと、7年前に県が始めました。

県のまとめによりますと、今年度の参加団体の数は4月から9月末までの上半期で170件と、去年の同じ時期と比べて28件多く、年度の上半期としては企画が始まって以降、過去最多となりました。

このうち、企業研修などの「一般団体」は93件と昨年度の2倍以上に増えていて、県は、ことし5月に富岡町に開いたサポートセンターで柔軟なコース設定が可能になり、参加団体が広がっていると見ています。

一方、教育旅行は77件と昨年度の8割ほどに減少し、県によりますと、新型コロナの5類移行に伴い、修学旅行の目的地がコロナ禍前に多かった沖縄や北海道などに移ってきていることが影響したということです。

福島県は「教育関係者に限らず多様な人に来てほしいので、今後は新しい企業と連携するなどして、県内全域でホープツーリズムの裾野を広げていきたい」としています。