防災対応型信号機が相馬市に この信号機を使って防災訓練実施

大規模災害が発生した際に被害が予想される地域への車両の進入を規制する「防災対応型」の信号機が県内で初めて相馬市に設置され、この信号機を使用した訓練が行われました。

「防災対応型」の信号機は、大規模災害時に、被害が予想される地域への交通規制を行うことができる信号機で、通常の信号機の機能に加えて、災害時にだけ点灯する表示を備えています。

県内では初めて、先月27日に相馬市内の国道のうち、海岸に通じ、比較的通行量が多い交差点3か所に設置され、1日は、相馬警察署の署員などおよそ40人が参加して、この信号機を使用した交通規制の訓練を行いました。

訓練は、太平洋沖を震源とする大きな地震が発生し、沿岸部に大津波警報が出された想定で行われ、このうち1か所では、警察官が交差点の一角に設置された制御機と呼ばれる機械を操作して信号機を災害時モードに切り替えました。

すると、すべての信号機が赤色の点灯状態になるとともに、通常使用しない、車両が進行してよい方向を示す矢印が出て、被害が予想される沿岸部に通じる方向以外を示して交通規制を行いました。

県警本部の交通規制課の佐久間正和課長は「被害が出てからではなく、警報の段階で車両の進入を規制することで、警報に気づかず津波に巻き込まれるケースを減らしたり、避難しやすくしたりすることを目指しています。訓練を通して県民にこの信号機の存在を知ってほしい」と話していました。