視覚障害への理解や支援の方法を考える 関係者を招いた講習会

目の不自由な人たちの立場を経験して視覚障害への理解や支援の方法を考えてもらおうと、いわき市で介護施設の関係者などを招いた講習会が開かれました。

この講習会は県障がい者総合福祉センターが企画したもので、高齢の視覚障害者を支援する介護施設の職員など19人が参加しました。

はじめに参加者たちは2種類の特殊な眼鏡を使って、視野が白く濁ったり、狭くなったりするなかでの読み書きや歩行の難しさを体験しました。

続いて、2人1組になり、1人がアイマスクをつけ、もう1人が手を引いて誘導する実習が行われ、階段の上り下りやエレベーターで移動する際に必要な介助の方法などを学びました。

これらの体験を通して参加した人たちは、視覚から得られる情報がないなか、言葉だけで必要な情報を相手に伝える難しさを実感していました。

参加した社会福祉士の40代の男性は、「自分が思っていた世界とは全く違うことがわかりました。今後は障害を持つ人の気持ちに寄り添えるようにしたい」と話していました。

県障がい者総合福祉センタ−の橘潔所長は、「実際に体験することでどんな支援が必要かがわかってもらえたと思う。さまざまな障害者がいるので相手の立場に立った支援を心がけてほしい」と話していました。