バスの運転手不足が深刻 県内のバス会社が合同で就職説明会

福島県では、バスの運転手の不足により減便などの影響が出ていて、29日は県内のバス会社4社の合同就職説明会が開かれました。

バス運転手をめぐっては、来年から労働時間の上限が引き下げられるなど、労働環境の改善が進めれる一方、高齢化などによる人手不足が深刻で「2024年問題」とも言われています。

29日は、福島県のバス事業者らでつくる協会が、郡山市の自動車教習所を会場に合同の就職説明会を開き、バス会社4社と就職を検討しているおよそ20人が参加しました。

それぞれの会社の担当者が給与などの待遇や運行する路線などについて説明したあと、希望者は教習所の敷地内でバスの運転を体験し、ハンドル操作の感覚を確かめていました。

二本松市の40代の男性は「初めて運転しましたが、大きさや幅の感覚などが難しかったですが、自分もできそうだと感じたので就職を前向きに考えたいです」と話していました。

一方、4社のうち、いわき市に本社がある会社では、ことしに入ってから転職などを理由に10人ほどの運転手が退職し、高速バスの一部の路線で減便を余儀なくされるなど影響が出ているということです。

福島県バス協会の宍戸紳一郎専務理事は「バス運転手の不足は深刻な課題です。今後も説明会を実施するので、少しでも興味のある人は事業者の説明を聞いてほしい」と話しています。