汚染水の処理設備 作業員5人に放射性物質を含む廃液がかかる

東京電力は、福島第一原発の汚染水の処理設備を洗浄していた作業員5人に誤って放射性物質を含む廃液がかかるトラブルがあったと発表しました。
いずれも防護服と全面マスクを着用していましたが、4人は皮膚に廃液が触れ、このうち2人は一定の基準まで現場で除染できなかったことから福島県立医科大学に搬送し、引き続き除染を続けています。

作業員に廃液がかかるトラブルがあったのは、福島第一原発にある3つの汚染水の処理設備「ALPS」のうちのひとつです。

東京電力によりますと、25日午前10時40分ごろ、協力会社の作業員5人が、汚染水が通っていた配管の内部を洗浄する作業中、放射性物質を含む廃液を流すタンクにつながるホースが外れ、およそ100ミリリットルの廃液が周囲に飛び散りました。

この際、5人に廃液がかかりましたが、いずれも防護服と全面マスクを着用していて、放射性物質を吸い込むことはありませんでした。

しかし、4人に防護服にしみこんだ廃液が皮膚の一部に触れたとみられ、このうち2人は現場で除染が完了しましたが、残りの2人は放射線の管理区域を退出するレベルまで除染できなかったことから福島県立医科大学に搬送し、引き続き除染を続けています。

医師の診断の結果、放射線障害による熱傷の可能性は低いということです。