会津若松市の認定こども園 不適切保育で福島県が行政指導

会津若松市にある認定こども園で、園児を狭い空間に閉じ込めるなど不適切な保育を行っていたことがわかり、県はこの認定こども園に対し行政指導を行いました。

不適切な保育が確認されたのは、会津若松市にある認定こども園「若松第一幼稚園」です。

県によりますと、ことし8月下旬、県会津保健福祉事務所に「不適切な保育が行われている」という内容の匿名の相談があり、県は市とともに園への聞き取り行うとともに、特別監査を行いました。

その結果、複数の保育士が園児を室内の遊具の狭い空間に閉じ込めたり、名前を呼び捨てにして乱暴な言葉を使ったりする行為が認められ、県は再発防止のための改善計画の提出を求める行政指導を行いました。

県は、園が今月16日に提出した計画に従い改善できているか、今月末までに報告を求めたということです。

園は、NHKの取材に対し、不適切な保育があったことや県の行政指導を受けたことを認めました。

この園をめぐっては、ことし4月にも保育士が園児に対して高圧的な言動を取る不適切な保育が行われているとの匿名の情報が県と市に寄せられ、園に聞き取りを行ったうえで、口頭で指導をしていました。

認定こども園「若松第一幼稚園」の園長はNHKの取材に応じ、「ことし4月に園長になったやさきで、不適切な保育がないよう職員に勉強させるなど取り組んできたつもりだったが、疑いが持たれる行動があり、困惑するとともに大変重く受け止めています。保護者など関係者には本当に申し訳ない気持ちです」と陳謝しました。

そのうえで、今月26日に予定している園児の保護者への説明会までは事実関係を公表できないとし、「県からは不適切保育への捉え方が甘いと指摘され、職員の行動や声かけに不十分な点があったと思う。幼い園児たちに寄り添う努力を改めて徹底したい」と話していました。