「全国源流サミット」今月塙町で開催へ 東北では初

東北では初めてとなる「全国源流サミット」が、今月塙町で開かれ、河川の源流域にある全国の市町村がパネルディスカッションなどを通して水資源の保全や水源地の文化の発信などについて考えます。

「全国源流サミット」は、水源としての源流域の活性化や環境の保全を目指して、全国の河川の源流域にある自治体でつくる協議会が毎年開いています。

福島県内では、県南部から茨城県にかけて流れる久慈川の源流がある塙町が加盟していて、14回目のことしのサミットは東北で初めて塙町で開かれることになりました。

サミットは「源流文化」をテーマに今月12日と13日に開かれ、初日には全国30の自治体の参加者が久慈川源流の自然豊かな遊歩道を散策するほか、翌日には講演やパネルディスカッションが行われます。

河川の源流域では過疎化や少子高齢化が進んでいて協議会は地域再生への提言などをまとめた「源流白書」を作成していて、塙町は、この白書に基づいて源流文化を広く伝えるなどの取り組みを進める方針です。

塙町まち振興課は、「源流域に人がいなくなると、山や水が守られなくなる。サミットをきっかけに豊かな森林に覆われ、多様な生物が暮らす源流域の大切さを伝えたい」としています。

久慈川は福島県、栃木県、茨城県の12の市町村が流域の一級河川で、3県の境にある八溝山を源に各地の支流が合わさって、太平洋に注いでいます。

支流を含めた長さは527キロに及び、県内では、浅川町、棚倉町、塙町、矢祭町、鮫川村が流域となっていて、アユ釣りの名所としても知られています。