中通りと会津に「ツキノワグマ出没警報」

今月に入って県内でクマの目撃情報や人が襲われる被害が相次いだことから、福島県は中通りと会津に「ツキノワグマ出没警報」を出して一層の注意を呼びかけています。

福島県はことし、クマのエサとなるブナの実が大凶作となる見込みで、人的被害の発生が懸念されることから、今月1日、県内全域に「ツキノワグマ出没特別注意報」を出しています。

その後、クマの目撃情報が相次いだうえ、13日に金山町で、14日に檜枝岐村で、住民やキノコ採りに訪れた人が襲われる被害があわせて2件発生しました。

今年度のクマによる人的被害は、記録が残っている平成10年度以降で2番目に多い11件に上っていて、県は中通りと会津を対象に11月末までの期間、「ツキノワグマ出没警報」を出して、より一層の注意を呼びかけています。

県自然保護課は「秋の行楽シーズンに入り、キノコ採りや登山で山林に立ち入る機会が増えると予想されるうえ、住宅周辺でクマに襲われる事案も頻発している」としたうえで、鈴やラジオを携帯するほか、夜間や早朝には山林近くでの散歩や農作業を控えるなど、油断せずクマと出会わない行動を取るよう呼びかけています。