国の特別天然記念物コウノトリ 棚倉町に2羽が飛来

棚倉町に国の特別天然記念物のコウノトリが2羽飛来し、田んぼでえさをついばむ様子を地元の人が見守っています。

コウノトリ2羽が飛来したのは、棚倉町などを流れる久慈川近くの田んぼや水路で、13日の午前中は、えさをついばんだり、羽を休めたりしていました。

地元の住民によりますと、コウノトリは先月上旬から飛来しているということです。

足に取り付けられた足環から茨城県行方市でことし6月に生まれていることが確認された2羽だということです。

コウノトリの保護や野生復帰に取り組む「兵庫県立コウノトリの郷公園」によりますと、国内で、野生のコウノトリは昭和46年に絶滅しましたが、その後、人工飼育をして自然に放す取り組みなどが進められているということで、ことし7月末時点で全国で371羽が生息しているということです。

「コウノトリの郷公園」は、観察する場合には150メートルほど離れた場所から静かに見ることや、交通や農作業の妨げにならないよう注意してほしいとしています。

コウノトリを見守っている近くに住む70代の男性は、「この地域で初めて見たので本当にびっくりました。できるだけ長くいてもらい、みんなに幸せを運んできてほしい」と話していました。