県の土木工事 入札妨害の罪の建設会社元役員に有罪判決

県が発注した土木工事の入札をめぐり、設計金額を取り引きがあった別の建設会社の役員に漏らして工事を落札させたなどの罪に問われている大熊町の建設会社の元役員に対し、福島地方裁判所は執行猶予のついた懲役1年の有罪判決を言い渡しました。

大熊町の建設会社、東日本緑化工業の元役員、坂田紀幸被告(53)は去年、県が発注した複数の土木工事の入札をめぐり、取り引きがあった別の建設会社の役員に設計金額を漏らして工事を落札させるなどしたとして公契約関係競売入札妨害の罪に問われています。

13日の判決で、福島地方裁判所の三浦隆昭裁判官は、「被告が主導した犯行で、入札の公正を大きく害している。元請け先との関係性を維持することによって自社の利益を図るために行われたもので、動機や経緯に特に酌むべき事情はない」と指摘しました。

そのうえで、被告が事実を認めて反省の弁を述べていることや役員を辞職したことなどを考慮し、懲役1年、執行猶予3年の判決を言い渡しました。