郡山市で住民が国や東電と意見交換 放出中止求める意見相次ぐ

福島第一原子力発電所にたまる処理水の海への放出について、30日夜、郡山市で地元の住民グループが国と東京電力との意見交換会を開き「理解が十分得られていない」として放出を中止すべきだとする意見が相次ぎました。

意見交換会は住民グループの求めに応じて30日夜、郡山市の施設で開かれ、150人ほどが参加しました。

初めに、国と東京電力の担当者が、処理水は放射性物質の濃度が基準を下回るように薄めてから放出していることや、原発周辺の海水のモニタリングを継続して行っていることなどを説明しました。

参加した住民からは「環境中に放射性物質を出すこと自体がまちがいで、市民に寄り添った結論の出し方がなされていない」などと放出計画についての理解醸成への取り組みが不十分だとする意見が出されていました。

これに対し国の担当者は、漁業関係者などさまざまな団体に説明を繰り返してきたとして「処分の必要性や安全性には一定の理解を得られたと考えている」と答えましたが、住民からは、さらに「一定の理解では納得できない」などとして、放出を中止すべきだとする意見が相次いで出されていました。

主催した住民グループによりますと、意見交換会はことし6月から求めていましたが、処理水を放出したあとの開催になったということです。