IAEA事務局長 福島第一原発訪れ 処理水放出設備など視察

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は5日午後、福島第一原発を訪れ、先月末に工事が完了した処理水を薄めて海に放出するための設備などを視察しました。

東京電力福島第一原子力発電所にたまるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水について政府は基準を下回る濃度に薄め、夏ごろから海への放出を始める方針です。

放出のための設備の工事は先月26日に完了していて、IAEAのグロッシ事務局長は5日、福島第一原発を訪れて処理水を薄めて海に放出するための設備などを視察しました。

このうち設備全体を見渡せる高台では東京電力の小早川智明社長から処理水と海水を混ぜて濃度を薄める配管や放出する前の処理水をためる巨大な水槽の仕組みなどの説明を受けていました。

また、海に放出する処理水の濃度が生物や環境への影響がないことを確認するために東京電力がヒラメなどで試験を行っている施設のようすも視察していました。