来年7月発行の新紙幣公開 日銀福島支店

来年7月に発行が始まる新たなデザインの紙幣の見本が日銀福島支店で報道機関に公開されました。

日銀は偽造防止などを目的に、来年7月に、紙幣のデザインを20年ぶりに一新することにしていて、福島支店は、3日、報道機関に新しい3種類の紙幣を公開しました。

このうち一万円札には明治以降の産業界をリードし、「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一の肖像が描かれています。

五千円札には、日本最初の女子留学生で津田塾大学を創立した津田梅子の肖像画が、千円札には近代医学の礎を築いた細菌学者、北里柴三郎の肖像画がそれぞれ採用されました。

新しい紙幣では、目の不自由な人に配慮して数字を大きくしたほか、紙幣の違いを手で触れて識別できるよう凹凸のあるマークを採り入れました。

また、偽造対策として、見る角度が変わると肖像画の向きなどが変わる、紙幣では世界初の3Dホログラム技術なども採り入れられたということです。

日銀福島支店の清水茂支店長は「福島県にゆかりのある野口英世の千円札のデザインが変わることにさみしさもありますが、新しい紙幣のデザインも親しみやすいと思う」と話していました。