福島県発注土木工事の設計金額を漏らした罪 県職員ら起訴

福島県発注の複数の土木工事の設計金額を建設会社の元役員に漏らし、その情報を得た別の会社に工事を落札させたなどとして、福島県職員らが公契約関係競売入札妨害の罪で起訴されました。

起訴されたのは県中流域下水道建設事務所建設課の主任主査、遠藤英司被告(59)です。

起訴状によりますと、遠藤被告は去年5月ごろ、福島県が発注した複数の土木工事の入札をめぐり、メッセージアプリを使って工事の設計金額を建設会社の元役員に漏らし、情報を得た別の会社に工事を落札させるなどしたとして公契約関係競売入札妨害の罪に問われています。

設計金額を別の会社の取締役に伝えて工事を落札させたとして、大熊町の建設会社東日本緑化工業の元役員、坂田紀幸被告(53)も同じ罪で起訴されました。

検察は捜査に支障があるとして、2人の認否を明らかにしていません。

警察によりますと、遠藤被告は県の管理システムの不備をついて担当外の工事の情報を閲覧し、外部に漏らしていました。

遠藤被告は、県発注の別の土木工事をめぐる受託収賄の罪でもすでに起訴されています。