マイナカードと保険証一体化トラブル6割余に 保険医協調査

マイナンバーカードと一体化した健康保険証について、医療従事者でつくる団体が調査したところ、福島県内で回答した医療機関の6割余りで患者の情報が正しくシステムに反映されないなどのトラブルが起こっていたことが分かりました。

マイナンバーカードと一体化した健康保険証をめぐっては、今年度から、原則として、医療機関に専用の読み取り機を設置することが義務化されました。

しかし、保険証に他人の情報が登録されたケースが全国で7300件余り確認されるなどトラブルが相次いでいます。

県内の医師や歯科医師でつくる福島県保険医協会が、先月から今月にかけて県内の実態を調査したところ、システムを導入した回答した193の医療機関のうち、63.2%にあたる122の医療機関が「トラブルがあった」と答えました。

トラブルは合わせて191件で具体的には、専用の端末にカードをかざしても画面に「無効」や「該当資格なし」と表示されるなど、保険者の情報が正しく反映されていないケースが86件と最も多く、次いで、カードリーダーやパソコンなどの不具合で読み取りができないケースが55件でした。

トラブルへの対応で医療現場の負担も増えていて、福島県保険医協会は「患者とのトラブルが起きないことが一番で、現場も努力するが国はきちんと精査してから導入を進めてほしい」としています。