「RSウイルス感染症」流行 県が換気など対策呼びかけ

乳幼児に肺炎などを引き起こす「RSウイルス感染症」の流行が全国的に続く中、県内でも2週連続で感染者が100人を超えていて県が換気などの感染予防の対策を呼びかけています。

RSウイルス感染症は、主に子どもが感染し、発熱やせきなどかぜに似た症状が出る病気で、生後間もない乳児などが感染すると肺炎や気管支炎などをひきおこし重症化するおそれがあります。

県内では去年7月から流行が続き、今月11日までの1週間に報告された患者数は108人と、去年と同じ時期のおよそ7倍に上り、2週連続で100人を上回っていています。

また、今月4日までの1週間の1医療機関当たりの平均の患者数は2.31人と、全国の2.12人を上回っています。

地域別では多い順に、▽相双が43人、▽郡山市が19人、▽会津が17人、▽福島市が16人、▽福島市を除く県北が6人、▽南会津が3人▽県南が2人、▽郡山市を除く県中といわき市がそれぞれ1人となっています。

県感染症対策課は「梅雨入りして換気しづらい状況が続く中でも手洗いや換気など基本的な対策を継続してほしい」と呼びかけています。

【保育園では】
福島市泉にあるたんぽぽ第二保育園では雨でも定期的に窓を開けて換気するなど、新型コロナウイルスの感染予防と同じ対策を続けています。

そのほかにも手洗いの呼びかけや、園児が使ったおもちゃを紫外線で殺菌したり消毒液で拭いたりして子どもどうしの接触や物を介した感染を防ぐよう取り組んでいます。

この園ではいまのところ、園児のRSウイルスへの感染は確認されていませんが、発熱などの症状がある場合に登園を控えることや、早めに医療機関を受診することを呼びかけているということです。

齋藤美奈子園長は「保育園だけの取り組みでは感染を防げないこともある。家庭でも空気の入れ替えなど対策を取ってほしい」と話していました。