県内の景気判断「緩やかに持ち直し」日銀

日銀福島支店は、先月の県内の景気判断について、「新型コロナの影響が和らいでおり、緩やかに持ち直している」とし、３か月連続で据え置きました。

日銀福島支店がまとめた先月の金融経済概況によりますと、「個人消費」は、新型コロナの規制緩和などの影響から観光施設や宿泊施設の客が緩やかに回復しているほか、外食の需要も持ち直しているとして、「持ち直している」と前の月の判断を据え置きました。

企業の「生産動向」は、スマートフォンやパソコンの世界的な販売不振に伴う部品の生産調整が続いていて、「横ばい圏内の動きとなっている」とし、これも前の月の判断を据え置きました。

一方、企業の「設備投資」は、製造業や教育、医療福祉の分野で着工した施設などの床面積が前年の同じ時期より減少し、「一部に弱めの動きがみられている」として、前の月から判断を引き下げました。

これらの動向を踏まえて日銀福島支店は、先月の県内の景気判断を「新型コロナの影響が和らいでおり、緩やかに持ち直している」とし、３か月連続で据え置きました。

日銀福島支店の清水茂支店長は、今後の県内の景気動向について「広がりを見せる賃上げの動きがどの程度、個人消費を後押しするか、物価の動向とあわせて注視する必要がある」としています。