「磐梯東都バス」磐梯山周辺の路線バス事業から9月で撤退

多くの観光客が訪れる磐梯山周辺で路線バスを運行する「磐梯東都バス」が、利用客の減少による収益の悪化などからことし9月いっぱいでこの地域の事業から撤退することを決めました。

東京に本社を置く「磐梯東都バス」は、磐梯山周辺の猪苗代町と北塩原村の4つの路線で一日23便の路線バスを走らせていて、行楽シーズンに多くの観光客が利用しているほか地域住民の通学や通院などにも利用されています。

会社によりますと、運行が始まった平成15年度以降、国や県などの補助金を受けて運行してきましたが、地域の少子高齢化に加え新型コロナの感染拡大の影響で利用客の減少が続き、収益が悪化していたということです。

このため、会社はことし9月いっぱいでこの地域の路線バス事業から撤退することを決め、すでに東北運輸局に届け出たということです。

観光が盛んな地域の経済への影響や住民生活への影響が懸念されることから、会社は路線バス事業を引き継いでくれる企業を確保するため調整を進めているということで「地域の観光にとって大事な路線であり、住民の方にも必要としてもらっているので、少しでも早く安心してもらえるよう事業の引き継ぎ先を決めたい」とコメントしています。