冷たい海に生息 珍しい「ズキンクラゲ」展示 いわきの水族館

いわき市の水族館、「アクアマリンふくしま」で、冷たい海に生息し、生態がほとんど知られていない「ズキンクラゲ」の展示が行われています。

「ズキンクラゲ」は、冷たい海に生息する体長1センチほどの小さなクラゲで、世界では北太平洋や北大西洋、日本では北海道の東部で確認されています。

いわき市の「アクアマリンふくしま」は、2000年の開館以来、北海道の羅臼沖で毎年、潜水調査を行っていて、今回、20個体ほどまとまった数が採集できたため、今月から初めて展示を行っています。

ズキンクラゲはかさのゼラチン質が厚く、頭巾をかぶったように見えることからその名がついたとされ、餌となる生き物を捕食するときに小さな体から20センチほどの触手を伸ばす姿が特徴的です。

水族館によりますと、人が短時間しか潜水することができないおよそ2度から3度の冷たい海に生息しているため捕獲が難しく、展示されるのは全国でも珍しいということです。

飼育員の日比野麻衣さんは「何を食べるか分からないことも多いです。水族館が長く飼育することで少しでも生態を解明できる手助けになれば」と話していました。