知的障害者にわかりやすい選挙の広報誌製作へ 福島市選管
ことし7月の福島市議会議員選挙で、知的障害のある有権者にも候補者の人となりや主張をわかりやすく伝えて選挙権の行使を後押ししようと、市選挙管理委員会と障害者の親らの団体が連携し、かんたんなことばでつづった選挙の広報誌を製作することになりました。
各地の選挙管理委員会は選挙のたびに立候補者の主張を記した「選挙公報」を製作し、有権者に配布していますが、知的障害がある有権者の家族などからは内容が難しすぎるという声が上がっていました。
これを受けて、福島市選挙管理委員会は知的障害者の家族などでつくる「福島市手をつなぐ親の会」と連携し、ことし7月に行われる市議会議員選挙に向けて平易なことばでつづった選挙の広報誌を初めて製作することになりました。
具体的には立候補者の名前や党派、顔写真などの基本的な情報とともに「誰もが暮らしやすい福島市にするためにどんな取り組みをしますか?」「わたしたち障がい者のためにどんなことをしますか?」など、易しいことばで記した問いに候補者が答える形式となっています。
また、漢字にはすべて読み仮名をつけるということです。
「親の会」は、22日開かれた立候補予定者への説明会で各陣営に趣旨を説明して用紙を配付し、今後、回収してまとめたものをおよそ450人の会員に配る計画です。
自治体と障害者団体が連携して選挙の広報誌を製作するのは東北地方では初めてとみられ、「福島市手をつなぐ親の会」の菅野美智子事務局長は、「広報誌の取り組みなどを通して障害者の選挙参加に優しい社会になってほしい」と話していました。