復興の願い込めた「赤べこ」G7の国際メディアセンターに展示

19日から開かれているG7広島サミットの取材拠点、「国際メディアセンター」に、東日本大震災と原発事故からの福島県の復興の願いが込められた会津地方の郷土玩具「赤べこ」が展示されています。

広島市内の国際メディアセンターには、海外の報道関係者らに日本や広島の魅力を世界に発信するブースが設けられていて、このうち内閣府の政府広報室のブースでは福島県西会津町の絵付師、早川美奈子さんが東日本大震災をきっかけに制作した「青海波べこ」が展示されています。

会津地方の郷土玩具の「赤べこ」は、赤色が一般的ですが、早川さんのものは穏やかな海をイメージした青色を基調に「青海波」と呼ばれ、工芸品や衣装などに使われる日本の伝統的な波の文様が描かれていて、良いことが途切れることなく続くようにという願いが込められています。

展示ブースでは、早川さんによる絵付け作業も披露され、訪れた海外の報道関係者たちは細かな文様を描く伝統の技を熱心に見学していました。

アメリカ人の女性は「日本ならではの柔らかい色が気に入りました。アートは誰でも楽しめるものなので、これからの復興にアートは大事だと思います」と話していました。

早川さんは「いろんな苦難があるけれどその波を乗り越えて前に進んでいこうという思いが伝われば」と話していました。