「梅毒」患者が県内で急増 県が注意を呼びかけ

性感染症の「梅毒」の患者数が県内で急増していて、県は梅毒と疑われる症状が出た場合は速やかに医療機関を受診して検査や治療を受けてほしいと呼びかけています。

「梅毒」は、性行為などを介して「梅毒トレポネーマ」と呼ばれる細菌に感染することで発症し、発疹やリンパ節の腫れなどの症状が出るほか、妊婦では子どもに障害が残ったりするおそれがあります。

福島県によりますと、県内の梅毒患者は国内の患者の急増を背景に年々増加していて、去年は、平成12年の統計開始以降、過去最多の160人の感染が確認され、10年前の15倍近くに増えています。

さらに、ことしは、今月14日までに64人の感染が確認され、すでに去年の同じ時期のおよそ1.2倍にのぼっていてさらに増えるおそれもあります。

地域別でみると、郡山市が33人と全体の半数以上を占めていて、市外で感染したとみられる人も一定数いるということで、交通の便が良く、経済的、人的な交流が盛んな地域性が関連している可能性もあるとみられています。

梅毒は明確な症状が出ないことも多く、痛みなどの自覚症状もないため、県感染症対策課は「予防のため性行為の際はコンドームを使うほか、発疹などの疑わしい症状が出た場合は速やかに医療機関で検査や治療を受けてほしい」としています。