障害者や要介護者を災害から守る 富岡町で研修会

双葉郡の福祉施設で働く人たちが障害者や要介護者を災害から守るための備えなどについて学ぶ研修会が富岡町で開かれました。

この研修会は双葉郡の8つの町村の福祉施設や行政の担当者らで作る協議会が企画し、8日は障害者施設や介護施設の職員など15人が参加しました。

はじめに、災害が発生した時の職員の招集や施設利用者の避難について話し合い、参加者からは「通信アプリのLINEで利用者や職員の安否などの情報共有を実施している」とか「知的障害者は避難することへの理解が難しい場合もあるので事前の計画と準備が大事だ」などといった報告や意見が出されていました。

これに対し、講師を務めた防災士の藁谷俊史さんは「地域の人たちとふだんから顔が見える関係を作り、助けてもらえる態勢を準備しておくことも大切です」と、アドバイスしていました。

このあと参加者は、災害時に身近なものを役立てる体験を行い、ゴミ袋に穴をあけて頭と腕を通して寒さをしのぐことや、新聞紙を折りたたんでスリッパ代わりにする方法などを学んでいました。

参加した楢葉町の介護施設の職員は「12年前の原発事故の経験から広域の避難計画を作っているところなので研修で学んだことを生かしていきたい」と話していました。