ロケット開発のベンチャー企業 姿勢制御装置の性能試験

福島県南相馬市で民間ロケットの開発を進めるベンチャー企業が、ロケットの姿勢などを制御する「かじ」にあたる新たな装置を開発し、6日性能試験のようすが公開されました。

北海道大樹町に本社がある、ロケット開発のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」は、震災からの復興の一環として、福島県浜通りの産業を活性化しようと、去年7月に南相馬市に支社を設けてロケットの部品の開発に取り組んでいます。

6日は新たに開発した装置の性能試験が南相馬市で行われ、そのようすが報道機関に公開されました。

開発された「ジンバル機構」はロケットのエンジンの付け根に装着し、噴射の方向を調節して姿勢を制御したり、進む方向を変えたりする「かじ」の役割を担う装置です。

高さおよそ1.2メートル、幅70センチほどあり、担当者らは、ロケットが方向を変えるために円を描くような装置の動作を確かめていました。

今後も性能試験を重ね、来年春以降に打ち上げられる小型の人工衛星打ち上げ用のロケットに搭載される予定です。

会社の稲川貴大社長は「地元の企業にも参加してもらいかなりのスピード感で装置を作ることができた。雇用の創出などで地元にも貢献しつつ、産業の目玉として浜通りで宇宙産業を成長させていきたい」と話していました。