富岡町が慰霊碑を来春建立へ 震災と原発事故から12年
富岡町は東日本大震災と原発事故から12年となる来年3月に、犠牲になった人たちを追悼する慰霊碑を町として初めて建立することになりました。
富岡町では、11年半前の巨大地震による津波で24人が犠牲になったほか、原発事故による長期の避難生活で体調を崩すなどして亡くなった454人が「震災関連死」に認定されています。
町は、こうした犠牲者を追悼するために震災と原発事故から12年となる来年3月11日に、津波で大きな被害を受けた仏浜地区に町として初めて慰霊碑を設置することを決めました。
設置予定の場所はJR常磐線の富岡駅そばの海を見渡せる町有地で、この周辺ではこれまで復興に向けた区画整理事業が続いていたため設置できず、来年春になったということです。
およそ400平方メートルの敷地に、地元産の石材でつくる高さ2メートル、幅6メートルの石碑を設置しますが、震災関連死の新たな認定が今も行われていることや、連絡が取れない遺族もいることから犠牲者の名前は刻まずに、亡くなった人たちを追悼する言葉とともに、巨大地震や津波、そして原発事故の教訓を刻むことにしています。
町は13日開会する定例の町議会に関連費用1900万円を含む補正予算案を提案することにしています。