起業や事業開発などを支援する施設 大熊町に開所

大熊町で先月、避難指示が解除された地区に、ベンチャー企業の立ち上げや新規事業の開発などを支援する施設が開所しました。

「大熊インキュベーションセンター」は、かつての帰還困難区域で、先月末に避難指示が解除された地区にある旧大野小学校の校舎を改修して設けられました。

22日は、国や県などの関係者も出席して開所式が行われ、吉田淳町長が「町内外の利用者や入居する事業者の交流の場としていきたい」とあいさつしました。

施設は校舎の形をほぼそのまま残し、図書室はリモートワークなどで利用できるスペースに、1階の教室は個室の貸事務所になっています。

また、2階の教室は誰でも利用できる有料の会議室で、震災前に使われていた学習机をそのまま使うなど、小学校の面影を残しています。

町によりますと、9部屋ある貸事務所には、これまでに6社の入居が決まっていて、このうちAI=人工知能を使った無人販売のシステムを開発する福岡県のベンチャー企業は、避難指示が解除された地域にある公共施設や事業所で弁当や惣菜を販売するなどの、事業実証に取り組むということです。

松尾久人社長は「この地域には人が戻るのと、店ができるのとどちらが先かという問題があるが、人がいなくても販売できるシステムの有効性を実証することで、大熊町発のモデルをほかの地域にも広げていきたい」と話していました。