小選挙区の区割り案 福島県は4選挙区が地方単位の区割りに

衆議院の小選挙区をめぐる、いわゆる1票の格差を是正するため、政府の審議会は、小選挙区の新たな区割り案を岸田総理大臣に勧告しました。
選挙区が5から4に減る福島県は、会津地方と県南地方が1つの選挙区になるほか、2つの選挙区に分かれていた浜通りは1つに合わさることになり、各地方単位での区割りとなっています。

政府の「衆議院議員選挙区画定審議会」は、おととしの国勢調査の結果などをもとに、小選挙区の区割りを見直す案を決定し、16日、岸田総理大臣に勧告しました。

東京で5つ、神奈川で2つ、埼玉・千葉・愛知でそれぞれ1つずつ増える一方、福島をはじめ、あわせて10県で1つずつ減ります。

県内の区割り案を詳しく見ていくと、新たな1区は県北地方にあたり、福島市と二本松市、伊達市、本宮市、桑折町、国見町、川俣町、大玉村のあわせて8市町村です。

新たな2区は県中地方にあたり、郡山市と須賀川市、田村市、鏡石町、天栄村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町のあわせて12市町村です。

新たな3区は、会津地方全域に県南地方を加えた地域で、会津若松市、白河市、喜多方市下郷町、桧枝岐村、只見町南会津町、北塩原村、西会津町、磐梯町、猪苗代町、会津坂下町、湯川村、柳津町、三島町、金山町、昭和村、会津美里町、泉崎村、中島村、矢吹町、西郷村、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村のあわせて26市町村です。

面積としては4つの選挙区で最も広くなっています。

新たな4区は浜通りの全域で、いわき市、相馬市、南相馬市、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、新地町、飯舘村のあわせて13市町村です。

16日の勧告を受けて、政府は、秋の臨時国会で公職選挙法の改正案を提出し、成立を目指す方針です。

成立すれば、新たな区割りは1か月程度の周知期間を経て導入されることになっていて、その後の衆議院選挙から適用される見通しです。

これまで、福島市や伊達市などとともに福島1区だった相馬市は、今回の区割り案でいわき市と双葉郡とあわせて4区となりました。

福島県の内堀雅雄知事は「今回の決定は、区割り改定案の作成方針に基づき、総合的に勘案されたものと受け止めている。一方で、今回の定数減により、地方の実情が国政に反映されにくくなる懸念もあり、本県を含む全国の多様な意見が国政に反映されるよう、選挙制度の在り方について、しっかり議論されることを国に求めていく」とするコメントを出しました。

相馬市の立谷秀清市長は、NHKの取材に対し、「これまで福島市や伊達市などとは長い間同じ選挙区で、震災後には東北中央道の開通でさらに一体感が増していた。地域事情を考えれば異論や混乱も予想されるが、どう対応すべきか検討していくしかない」と話していました。

また大熊町の吉田淳町長は「いまだ多くの住民が県内外の広域に避難している状況であり、被災者の声を国政に届けるうえで、福島県での定数1減は大きな影響があると考える」とのコメントを出しています。

いわき市の内田広之市長は「国が判例などをもとに決定すべき事項で、市が賛否を申し上げる立場にはないと考えるが、経済・生活圏域など地域としての一体性などに配慮して決定されるべきである」とするコメントを出しました。

南相馬市の門馬和夫市長は「定数1減とともに、南相馬市も区割り変更となり、地域の声が議員や国に届きにくくなることが心配だ。そもそも、1票の格差のみで区割りを変更する現在の制度そのものの議論が必要と感じる」とするコメントを出しました。