「国家公務員宿舎への避難者を追い出すな」 支援団体が会見

福島県が首都圏の国家公務員宿舎に住み続けている一部の避難者から、損害賠償を求める訴えを起こされたとして、逆に部屋の明け渡しなどを求める訴えを起こす方針を固めたことを受けて避難者の支援団体が会見を開き、「県が司法の力を借りて避難者を追い出すということはあってはならない」と訴えました。

福島県などによりますと、首都圏の国家公務員宿舎には、原発事故のあと避難指示区域の外から自主的に避難した26世帯が平成29年3月末に無償での提供が終了したあとも暮らしています。

このうち、東京や埼玉県の国家公務員宿舎に住む11世帯は、県から家賃の2倍にあたる損害金の支払いを求められたり、親族に退去を促す連絡をされたりして精神的苦痛を受けたとしておよそ1100万円の損害賠償を求める訴えを東京地方裁判所に起こしています。

このため県は、「話合いによる解決が困難だ」として、訴えを起こした11世帯のうち、10世帯に対し、部屋の明け渡しなどを求める訴えを起こす議案を県議会の6月定例会に提出する方針を固めました。

これを受け、14日県庁で避難者の支援団体が会見を開き、国家公務員宿舎の避難者は、高齢の単身者や非正規で働いている人が多く、転居が困難だとか、転居の見通しが立つまで規定の家賃の支払いで住むことを県に申し入れたものの、拒まれて、損害金を請求されたなどといきさつを説明しました。

そのうえで、「県が裁判という司法の力を借りて、避難者を住宅から追い出すということはあってはならないことだ」と話し、議案が提出された場合、県議会には慎重な審議のうえ正当な結論を出してほしいと訴えました。