福井で技能実習生として働く前にミャンマーで「福井弁」学ぶ

東南アジアのミャンマーで、この秋から県内の介護施設で働く技能実習生たちが、「福井弁」を学び、介護現場を想定した会話を体験しました。

福井市の高齢者施設では、おととし9月から、外国人技能実習生を受け入れていて、現在は、ネパール国籍の3人が働いています。
このうちギシン・ニサさん(24)は5月から高齢者たちの生活をサポートしています。
現地で日本語の試験に合格しましたが、実際の会話は、理解できないことがあり、日本人の職員が翻訳機器を使いながら、支援しているということです。
ニサさんは、日本語で業務日誌を書いたり、帰宅後も勉強したりしているということです。
「グループホームゆうなぎ」の高橋早苗さんは「細かいコミュニケーションが難しい部分はありますが、即戦力になってくれるのでとても助かります。サポートしていきたいです」と話していました。

県は、介護現場の担い手を確保しようとミャンマーから技能実習生を受け入れることにしていて、福井の文化や歴史について事前に知ってもらう研修「福井クラス」を行っています。
7日は、この秋から県内の介護施設で働く17人が、福井市出身の民放アナウンサーとオンラインでつないで、嶺北地域でつかわれている「福井弁」を学びました。
あいさつでつかう「かたいけの」や同意するときの「ほや」など「福井弁」の発音やつかい方を教わったあと、実際の介護現場を想定した会話を体験していました。
受講したヌエ・プー・カインさんは「福井でつかわれている言葉づかいを学ぶことができました。食べることが好きなので、“んめえ”をつかいたいです」と話していました。
また、チェイン・ティリさん(21)は「難しいですが、私の行くところは福井県なので、もっと方言の勉強を頑張りたいです。会話クラスに参加し、もっとうまくなりたいです」と話していました。
講師を務めた福井放送の中村謙太アナウンサーは「短い時間でしゃべれるようになっていて、感動しました。『福井弁』を使って、福井の人と親しくなってほしい」と話していました。
実習生たちは、これから5回の「福井クラス」をミャンマーで受講し、ことし9月、福井に向けて出発します。