鯖江市の西山動物園のレッサーパンダが旅立ちで別れを惜しむ

レッサーパンダの繁殖で知られる鯖江市の西山動物園から、オス1頭が繁殖のためにインドネシアに旅立つことになり、2日、最後の展示が行われ、訪れた多くの人たちが別れを惜しみました。

西山動物園は、これまでに60頭以上のレッサーパンダの繁殖に成功するなど、国内有数の実績を誇っていますが、今回、オスの「カイト」が、繁殖のために、インドネシアの動物園に旅立つことになりました。
飼育員によりますと、カイトは2年前、双子のメスの「かえで」と一緒に生まれ、小さいころはお母さんの後をついて行く甘えん坊なオスでしたが、いまは身体能力も高くなり、上手に木登りができるようになったということです。
2日は、最後の展示が行われ、カイトが木の枝で休んだり、好物のリンゴを器用に食べたりする姿が見られ、訪れた人たちはスマートフォンで写真を撮るなどして別れを惜しんでいました。
カイトの名付け親になった敦賀市の女性も訪れ「鯖江で成長を見守りたいと思っていましたが、インドネシアに行っても元気で幸せにいてほしい」と涙ながらに話していました。
西山動物園の飼育員大出章平さんは「自分にとって初めてみたレッサーパンダの赤ちゃんでした。さみしい気持ちもありますが、心身ともに元気にいてほしい」と話していました。
カイトは、3日、東京の多摩動物公園に移動したあと、検疫を経てインドネシアのジャワ島にある動物園に渡り、繁殖相手を見つけることになっています。
これで西山動物園のレッサーパンダは、オス4頭、メス8頭の12頭になります。