一乗谷朝倉氏遺跡博物館 「百鬼夜行絵巻」の特別展示

福井市の一乗谷朝倉氏遺跡博物館では、ふだん京都の寺に保管されている国の重要文化財で、妖怪の行列を描いたとされる独特な巻物の展示が期間限定で行われています。

展示されているのは、京都府の大徳寺真珠庵に伝わる国の重要文化財「百鬼夜行絵巻」で室町時代の絵師によって描かれたとされています。
絵巻は、縦34センチほど、横が7メートル55センチほどで使い古された道具が妖怪に化けて行列する様子が色鮮やかに描かれています。
中には、当時、特別な武将だけが使うことを許された馬のくらにかぶせる敷物や、白い傘袋といった道具が化けている妖怪もいます。
今回の展示は、戦国大名、越前朝倉氏の礎を一代で築いたとされる朝倉孝景が、とんちで知られる「一休さん」のモデルになった僧侶、一休宗純が開いた大徳寺真珠庵を経済的に支援していたという縁にちなんで特別に行われました。
一乗谷朝倉氏遺跡博物館の宮永一美さんは「古い作品だが、色鮮やかでさまざまな姿で描かれている妖怪たちを味わってもらいたい」と話していました。
展示は5月26日まで行われ、最終日は、大徳寺真珠庵の住職が座禅を組みながら一休宗純と朝倉氏の関係について説明する催しも行われます。