近代日本画の巨匠「横山大観」の作品展 福井県立美術館

明治から昭和にかけて活躍した近代日本画の巨匠「横山大観」の作品展が、福井県立美術館で開かれています。

作品展は北陸新幹線の福井県内の開業を記念して企画されたもので、会場の県立美術館には大観の作品や資料など70点以上が展示されています。
このうち、縦およそ2メートル、横およそ7メートルの金のびょうぶに描かれた「群青富士」は、雲海の上にそびえる富士山の頂が鮮やかな青色で表現され、生涯でおよそ2000点の富士山を描いたといわれる大観の作品の中でも色彩豊かな作品の1つです。
また、「瀟湘八景」は中国の景勝地が細かく描かれた水墨画で、当時、福井を代表する紙すき職人だった初代・岩野平三郎の越前和紙が使われています。
大観は墨の濃淡やにじみが生きる越前和紙を好んで使い、その価値を高めたとされています。
福井県立美術館の佐々木美帆主任学芸員は「すばらしい作品だけでなく、越前和紙との関係も知ることができるので、ぜひ鑑賞してほしい」と話していました。
「横山大観展」は作品を入れ替えながら6月2日まで開かれます。