「あしなが育英会」奨学金 申請増加で給付受けられない事態も

親を亡くした子どもたちを支援する「あしなが育英会」の奨学金の申請者が増加し、県内では今年度、申請した半分近くの高校生が奨学金を受けられない事態となっています。

あしなが育英会は、1970年から病気や災害などで親を亡くすなどした子どもたちに経済的な支援を行っています。
あしなが育英会によりますと、物価の高騰などから経済的に困窮する家庭が年々、増える中、昨年度から高校生を対象にした奨学金を、これまでの「貸与」から返還する義務のない「給付」としたところ、申請者が相次ぎ、奨学資金が追いつかない状況になっているということです。
全国で、この春入学した高校生からの申請は過去最多の1800人にのぼった一方、半分以上の985人が支援を受けられず、県内でも申請した11人のうち、給付できたのは6人にとどまったということです。
あしなが学生募金事務局では、27日正午から午後5時まで、福井駅の西口で募金を呼びかけるほか、ホームページなどでも随時、募金を受け付けているということです。
あしなが育英会は「奨学金を必要とする子どもたちが全国に多くいる中で、十分に給付できない状況が続いている。募金活動への協力をお願いしたい」としています。