「熱中症特別警戒アラート」一時的な避難所は美浜町のみ

熱中症による重大な健康被害のおそれがある場合に発表される「熱中症特別警戒アラート」の運用が始まりました。
この備えとして、自治体が冷房が効いた施設を一時的な避難所に指定する動きが広がっていますが、県内で指定されたのは、美浜町の3か所にとどまっていることが分かりました。

環境省と気象庁は、熱中症による健康被害が出るような暑さが予測された際、「熱中症警戒アラート」を出して対策を呼びかけていて、県内では去年、28回発表されました。
ことしは、きょうから運用が始まり、地球温暖化などの影響で重大な健康被害が出るおそれが高まっていることから、新たに1段階、上の警戒情報として、「熱中症特別警戒アラート」が加わりました。
県内に9つある観測地点のすべてで気温や湿度などをもとに算出される「暑さ指数」が35以上になると予測された場合、前日に発表され、熱中症への最大限の警戒が必要となります。
この備えとして、全国の自治体では冷房が効いた施設を一時的な避難所、「クーリングシェルター」として事前に指定する動きが広がっています。
その一方で、NHKが県内17の市と町に取材したところ、これまでに指定したのは美浜町だけで、「エネルギー環境教育体験館」など3か所でした。
ほかの多くの自治体は、夏までの整備を進めていて、▽鯖江市は5月中に、▽福井市や越前市、大野市などは6月までの指定を目指しているということです。