日本一短い手紙のコンクール「一筆啓上賞」入賞者表彰 坂井市

日本一短い手紙のコンクールとして知られる「一筆啓上賞」の入賞者を表彰する式典が、坂井市で開かれました。

「一筆啓上賞」は、坂井市ゆかりの戦国武将が妻子を気遣って送った「一筆啓上」で始まる手紙にちなんだコンクールです。
去年は「時」をテーマに約3万4000件の応募があり、5つの大賞を含む162作品が入賞しました。
21日は、去年のコンクールの入賞者を表彰する式典が坂井市で行われ、入賞した作品を地元の中学生が朗読し、ひとりひとりに賞状が手渡されました。
このうち、大賞に選ばれた山田小太郎さん(10)の作品は、「ママがぼくを産んだしゅんかんにぼくの時がはじまった」と、母親への感謝の気持ちを込めた手紙です。
また、同じく大賞に選ばれた福井市の西野日菜さんの(25)作品は、「火葬場から帰る車の中、膝の上に小さい爺ちゃんが居て、あぁ昔と逆だなって思ったよ」と、亡くなった祖父への思いがつづられています。
西野さんは式典のあと、「祖父とは、実はあまり仲よくはなかったですが、同居の家族が亡くなる初めての経験をした時のふとした感情を率直に書きました」と話していました。
ことしの一筆啓上賞は、「願い」というテーマで4月から作品の募集が始まっていて、ことし10月18日まで受け付け、来年1月に入賞者が発表されます。