能登半島地震 被災した輪島市の酒造会社が福井で酒造り

能登半島地震で被災し、日本酒の製造ができなくなった酒造会社が石川県内で相次ぐ中、輪島市の酒蔵が、4月から永平寺町の酒蔵の支援を受けて、日本酒造りを始めています。

石川県輪島市にある「白藤酒造店」は、能登半島地震で設備が被害を受け、断水が続いた影響で、日本酒の製造ができなくなっていましたが、もともと交流があった永平寺町の「吉田酒造」の支援を受け、4月から酒蔵を借りて日本酒の製造を始めています。
17日は「白藤酒造店」の杜氏が、「吉田酒造」の杜氏に設備の使い方を教わりながら、日本酒のもととなる「もろみ」を作るための最初の工程であるコメを洗う作業を行いました。
今後は、石川県から持ち込んだ酵母を使って造る日本酒と、県内の酵母を使って造る日本酒の2種類を製造するということで、販売は、5月下旬以降に始まる見込みだということです。
「白藤酒造店」の白藤喜一社長は「設備に慣れないところもあり、緊張していますが、待っている皆様の期待に添えるように、日本酒の製造を進めたい」と話していました。
また、「吉田酒造」の杜氏、平賀悟製造部長は「日本酒を造るための設備は高価な物もあり、再建には時間がかかると思うので、息の長い支援を行いたい」と話していました。