関西電力の原発運転計画 今年度の「設備利用率」80%超に

関西電力は今年度の原子力発電所の運転計画を公表し、発電できる最大能力に対して実際に発電する見通しの割合を示す「設備利用率」は85%と、2003年度以来で初めて80%を上回る見込みです。

関西電力が明らかにした今年度の原発の運転計画によりますと、発電できる最大能力に対して実際に発電する見通しの割合を示す「設備利用率」は85%となりました。
「設備利用率」が80%を上回る見込みとなるのは破損した配管から高温の蒸気が噴き出し、作業員5人が死亡するなどした美浜原発3号機の事故が起きる前の、2003年度以来で初めてです。
また、発電する電力量は、東京電力・福島第一原発の事故以降で最大となるおよそ490億キロワットアワーとなりました。
これについて、関西電力は12年間、運転を停止していた高浜原発1・2号機が去年、再稼働し、廃炉作業中を除く7基の原発すべてが運転可能になったことが要因だとしています。
一方、使用済み核燃料をめぐっては保管する燃料プールの8割以上が埋まる中、ほとんどで搬出先の見通しが立っていないのが現状で、関西電力は高浜原発の敷地内で一時的に保管する「乾式貯蔵施設」の設置に向けた審査を原子力規制委員会に申請しています。