県内の水産業の課題を考えるシンポジウム 小浜市

県内の水産分野の研究者たちによる最新の研究結果の発表や今後の水産業の課題について意見を交わすシンポジウムが、小浜市の県立大学小浜キャンパスで開かれました。

このシンポジウムは、県や漁業関係者などでつくる「ふくい水産振興センター」が開いたもので、県内の水産分野の研究者や学生、およそ120人が出席しました。
はじめに、県内の最新の研究が発表され、このうち、県水産試験場栽培漁業センターの研究員は、北陸新幹線の県内開業後を見据えてブランド化を目指すイワガキの養殖について発表しました。
この中では、県内でもイワガキの養殖が可能だという結果が得られたものの、新たにブランド化するには短期間で大量のイワガキを育てるための体制づくりが欠かせないと報告していました。
続いて、北陸新幹線の県内開業を見据えた水産業をテーマにパネルディスカッションが行われ、観光客に年間を通して福井の海の幸を楽しんでもらうために、缶詰などの加工品や養殖による特産品を増やしてはどうかといった意見が交わされていました。
シンポジウムを開いたふくい水産振興センターの青海忠久センター長は「新幹線の県内開業後は、多くの人に福井の魚のおいしさを再発見してもらうとともに、地球環境の問題についても考え直すきっかけになればうれしいです」と話していました。