大学病院で大地震想定の訓練 看護師が対応確認

能登半島地震から7週間が経過する中、永平寺町にある福井大学医学部附属病院で19日、大地震が起きたことを想定し、看護師たちが病院内での対応を確認する図上訓練が行われました。

訓練は、能登半島地震を受け、大規模な災害が発生した際に備えてもらおうと行われたもので、およそ20人の看護師が参加しました。
19日、嶺北地方で震度7の地震が発生したという想定で行われ、3つの班に分かれた看護師たちは病院内の見取り図の上に入院患者や看護師に見立てた人形を動かし、どのような対応が的確なのか話し合いました。
訓練では、非常用電源以外の電気や病院内で使う電話が思ったように使えなくなったり、多くの救急患者が運ばれ、病床の確保が求められたりと、実際の災害発生時さながらに状況が次々と変わるテーマが出され、看護師たちは知恵を絞りながら最善の対応を探っていました。
訓練に参加した呼吸器病棟の看護師は「非常用電源の位置は、ふだんから確認するとともに、現場でのリーダーも任されているので、きょう学んだことを同僚に周知していきたい」と話していました。
図上訓練を企画した福井大学大学院で災害看護を学ぶ佐々木麻未さんは「能登半島地震の被災地では、交通網の寸断が病院の運営に大きな影響を与えていると感じたので、マニュアルを見ることなく、迅速に対応する力を看護師に養ってもらいたい」と話していました。