日銀「地震の影響が一部で見られるが持ち直しの動き続く」

日銀福井事務所は、県内の景気について「能登半島地震の影響が一部で見られるものの、持ち直しの動きが続いている」として、「持ち直している」とした判断を2期連続で据え置きました。

日銀福井事務所が季節ごとにまとめている「福井県金融経済クォータリー」によりますと、直近の景気の状況は「能登半島地震の影響が一部でみられるものの持ち直しの動きが続いている」としています。
能登半島地震の影響を反映した経済指標は盛り込まれていませんが、日銀福井事務所では、関係者への聞き取りなどを行った結果、前回の去年11月の発表と同じ「持ち直している」という判断を2期連続で据え置いたとしています。
「個人消費」では、ホテル・旅館の予約キャンセルや一部の自動車メーカーによる生産停止が続いていることから判断を引き下げています。
一方で「生産」は、主力産業である、電子部品・デバイスの在庫調整が進んだことや、めがねフレームで機械化が進んでいることなどから判断を「下げ止まっている」から「持ち直している」に引き上げました。
日銀福井事務所の島田康隆事務所長は、「能登半島地震による県内経済への影響は短期的にはあるものの、限定的と見られる。来月の新幹線の県内開業や『北陸応援割』の効果も期待でき今後、春闘で賃上げが中小企業まで広がって個人消費の拡大につながっていくか注視していきたい」と話しています。