関西電力・森社長“原発の新設や増設など検討始める必要ある”

関西電力と、美浜原子力発電所がある美浜町の住民などとの懇談会が、29日開かれ、森望社長は、原発の新設や増設、それに建て替えについて検討を始める必要があるという考えを示しました。

この懇談会は、20年前に起きた、美浜原発3号機の事故をきっかけに、毎年開かれていて、29日は、森社長など関西電力の幹部や、地元の商工会や漁協の代表など、約30人が出席しました。
この中で、森社長は、去年、最長60年だった運転期間を、実質的に延長できるようにする法律が成立したことについて、「大変意義のあるものと考えている。新増設や建て替えも含め、原子力の持続的活用に向けた検討などを着実に進めたい」と述べました。
その後、会議は非公開で行われ、出席者によりますと、原発の建て替えや能登半島地震を受けた原発事故への備えについて意見が出たということです。
懇談会のあと、森社長は「長い時間軸のなかで考えれば、新増設や建て替えについても検討を始めなければならない時期にきている」と話していました。
一方で、関西電力は、使用済み核燃料を一時的に保管する「乾式貯蔵施設」を、県内にある原発に設置することを検討する方針を示していますが、具体的な状況や見通しについては明らかにしませんでした。