地震で被災の古文書“廃棄せず連絡を” 資料保存を呼びかけ

能登半島地震で被災した住宅にある古文書などについて、県文書館は、早めに適切な処理をすることで修復できる可能性があるとして、廃棄せずに連絡するよう呼びかけています。

県文書館は、被災して汚れたり、破損したりした古文書などの資料を洗浄や乾燥を行って修復させる取り組みを続けています。
能登半島地震を受けて、被災した住宅や地域の集会所で古文書などの資料があった場合は廃棄するのでなく、県文書館や自治体に連絡するようにSNSなどを通じて呼びかけています。
17日で29年となる阪神・淡路大震災で、数多くの古文書や写真が廃棄されたことをきっかけに貴重な資料を守る活動が広がり、20年前の福井豪雨の際にも、500点余りの資料が救い出されたということです。
県文書館によりますと、能登半島地震ではいまのところ県内では、資料が被災したという報告はないということですが、今後、廃棄される恐れがあるとしています。
県文書館の長野栄俊主任は「いまは保存技術が向上し、多くの資料が救出できます。ふだんから地域の貴重な資料がどこにあるのか把握し被害を防ぐか考えておいてほしい」と話していました。