県内クマの出没 12月の件数 過去最多

全国でクマによる被害が相次いだことし、県内では例年出没が落ち着く12月上旬以降も出没が相次ぎ、12月の出没件数としては過去最多になっています。専門家は冬眠が遅れていて、今後も出没の可能性があるとして屋外にエサとなるものを置かないようにするなど注意を呼びかけています。

県によりますと、県内では木の実の不作などの影響でクマの出没が相次いでいて、ことし9月から11月までの出没は470件と、去年より380件多くなっています。
例年、12月上旬ごろに出没は落ち着きますが、ことしは12月21日までに46件となっていて、統計を取り始めた平成16年以降、12月の件数としてはすでに過去最多となっています。
特に鯖江市、越前市、池田町、南越前町、越前町からなる丹南地域での出没が相次いでいて全体の半数以上となる24件の出没が確認されています。
専門家は、エサの木の実の不作でクマに十分な脂肪が蓄積されておらず、先月以降も気温が平年より高い日が続いたため、冬眠が遅れてエサを探す活動的な状態が続いていると指摘しています。
今後もクマの出没が続く可能性があるとして、住宅や倉庫の戸締まりを徹底するとともに、エサとなる柿や生ゴミ、ペットのエサなどを屋外に置かないよう引き続き注意をしてほしいとしています。