福井市の高校でジビエの調理実習

野生動物による農作物への被害が後を絶たない中、捕獲したシカなどを食材として活用しようと福井市で30日、高校生がシカ肉を使ったハンバーグづくりを体験する教室が開かれました。

これは、農作物を食い荒らすシカやイノシシなどの肉を「ジビエ料理」として活用する取り組みに理解を深めてもらおうと県が企画したもので、福井南高校で開かれた教室にはふだん、野生動物について学ぶ生徒11人が参加しました。
はじめに、生徒たちは県内の野生動物による農作物の被害額が去年1年間で約9700万円にのぼるなど、年々被害が増えていると県の担当者から説明を受けました。
このあと生徒たちは、県内で捕獲されたシカ肉を使ったハンバーグづくりに挑戦しました。
30日は、シカ肉本来の風味を味わってもらうため、食材は肉とたまねぎだけで、生徒たちは包丁で細かく刻んだシカ肉とたまねぎをこねてフライパンで焼き上げると、ふだん食べているハンバーグと味に見劣りがないことを確かめていました。
教室に参加した生徒は「シカはにおいがあるイメージでしたが、クセが全くなかったのでこれからも食べようと思いましたし、これからこうした肉の利活用が進んでほしいと思いました」と話していました。